民泊清掃代行の料金は、部屋の広さだけでなく、宿泊人数、リネン、交通費、ごみ処理、当日対応の有無で大きく変わります。結論からいうと、基本料金だけで決めず、毎回発生する総額と作業範囲を同じ条件で比較することが重要です。本記事では公開料金例と公的ルールを基に、見積もりの取り方と失敗しない選び方を解説します。
この記事で分かること
- 民泊清掃代行の公開料金例と、金額に差が出る理由
- 基本料金以外に確認すべきリネン・ごみ・交通費・緊急対応
- 清掃品質を落とさず、1予約あたりの費用を抑える方法
- Airbnbの清掃料金設定と、清掃会社への支払額の違い
- 見積もり時にそのまま使える比較チェックリスト
情報確認日:2026年9月19日。料金や対応地域は変更されるため、契約前に各社の最新見積もりをご確認ください。
30秒で分かる民泊清掃代行の結論
| 確認項目 | 結論 |
|---|---|
| 料金の見方 | 「基本料金」ではなく、リネン・消耗品・ごみ・交通費・税込みの1回総額で比べる |
| 公開料金例 | 30㎡以下で税別5,500円の例から、清掃のみ税込相当で8,800円の例まで幅がある |
| 見積もり条件 | 面積、ベッド数、最大人数、洗濯方法、駐車場、退出・入室時刻を全社で統一する |
| 業者選び | 完了写真、チェックリスト、欠員時の代替要員、忘れ物対応、損害補償を確認する |
| 法令上の注意 | 清潔保持は事業者の責務。民泊ごみは自治体ルールに従い事業系ごみとして処理する |
民泊清掃代行の料金相場はどのくらい?
全国一律の公定料金はありません。清掃会社ごとに、間取り・床面積・宿泊人数・ベッド数・作業内容が異なるため、ウェブ上の最安値だけでは比較できません。ここでは、2026年9月19日に確認できた事業者の公開料金を例として整理します。
事業者の公開料金を比較
| 事業者・条件 | 公開料金 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| Brother Mythology・1R/1K、30㎡まで | 5,500円(税別) | 最大4名基準。交通費・駐車場代は料金に含む。リネン・洗濯は物量により相談 |
| 同社・1DK/1LDK、30.1~40㎡ | 6,000円(税別) | 補充品は実費。著しい汚れや緊急対応は別料金 |
| 同社・2DK/2LDK、40.1~50㎡ | 8,000円(税別) | 最大5名基準。人数超過時は追加料金の可能性 |
| ワンクリーン・清掃のみ、30㎡まで | 8,800円(税別) | 寝具数、設備数、立地、エレベーターの有無などで追加料金の可能性 |
| 同社・清掃のみ、40㎡まで | 12,000円(税別) | 正式料金はヒアリング後の見積もり |
| 同社・清掃のみ、60㎡まで | 14,400円(税別) | 複数室は割引対象となる場合がある |
同じ30㎡でも料金差があるのは、作業品質の優劣だけが理由ではありません。ベッドメイク、洗濯、アメニティ補充、現地報告、緊急対応など、「料金に含まれる仕事」が違うためです。公開価格は相場をつかむ材料にし、最終判断は同一条件の見積書で行いましょう。
1回の総額をつくる7項目
- 基本清掃料:室内、水回り、床、ベッドメイクなどの基本作業
- リネン費:シーツ、布団カバー、枕カバー、タオルの洗濯・交換
- 消耗品費:トイレットペーパー、洗剤、シャンプー、歯ブラシなど
- ごみ処理費:分別、指定場所への搬出、許可業者による回収
- 交通・駐車費:駅から遠い物件や駐車場がない物件で増えやすい
- 追加作業費:著しい汚れ、嘔吐、喫煙臭、害虫、忘れ物発送など
- 緊急・時間指定費:当日依頼、短い清掃枠、深夜早朝、繁忙期など
見積もりはいくらになる?2つの試算例
次の金額は特定事業者の見積もりではなく、料金の組み立て方を理解するための試算例です。実際の金額は地域、作業範囲、税、宿泊人数によって変わります。
| 項目 | 35㎡・1LDK | 65㎡・2LDK |
|---|---|---|
| 基本清掃 | 7,000円 | 13,000円 |
| リネン・洗濯 | 2,000円 | 4,000円 |
| 消耗品補充 | 500円 | 800円 |
| 交通・駐車 | 1,000円 | 1,000円 |
| ごみ対応 | 500円 | 800円 |
| 1回合計(税別の想定) | 11,000円 | 19,600円 |
比較するときは「清掃5,500円から」と「清掃・リネン・交通費込み11,000円」を同列に並べないことが大切です。見積書に含まれない費用を足し、1回あたりの着地額に直してください。
民泊清掃代行の見積もりで伝えるべき情報
条件不足の見積もりは、契約後の追加料金や作業漏れにつながります。問い合わせ時点で次の情報をまとめると、比較精度が上がります。
- 所在地、最寄り駅、駐車可否、エレベーターの有無
- 床面積、間取り、浴室・トイレ・キッチンの数
- ベッド・布団・ソファベッドの数と最大宿泊人数
- 月間の想定予約数、平均宿泊日数、曜日別の清掃回数
- チェックアウト時刻と次のチェックイン時刻
- リネンを物件内で洗うか、外部ランドリーへ出すか
- アメニティ在庫管理、購入代行、補充報告の要否
- ごみ置き場と契約している収集事業者
- 写真報告、忘れ物保管、設備点検、緊急出動の要否
同じ依頼文を3社へ送る
比較時は、少なくとも3社へ同じ条件を送りましょう。「基本清掃だけ」「リネン込み」「すべて込み」の3つに分けてもらうと、差額の理由が見えます。税込みか、キャンセル料はいつから発生するかも必ず確認してください。
安さだけで選ばないための業者比較チェックリスト
| 比較項目 | 確認する質問 |
|---|---|
| 標準作業 | 水回り、床、ベッドメイク、食器、バルコニーはどこまで含むか |
| 品質管理 | 写真報告とチェックリストは毎回提出されるか |
| 欠員対応 | 担当者が休んだとき、代替スタッフを何時間以内に出せるか |
| トラブル対応 | 破損、忘れ物、強い汚れ、設備不良の報告手順はあるか |
| 在庫管理 | リネンと消耗品の残数を誰が、どの頻度で確認するか |
| 損害補償 | 作業中の破損や鍵紛失に備えた保険・補償はあるか |
| 契約条件 | 最低回数、解約予告、キャンセル料、価格改定条件は何か |
試験清掃を1~3回行い、写真の分かりやすさ、仕上がり、時間厳守、連絡速度まで確認してから長期契約へ進むと安全です。最安値との差が小さければ、欠員時の代替体制や再清掃保証を優先する方が、レビュー低下や返金リスクを抑えやすくなります。
清掃費を抑えるにはどうすればいい?
結論は、作業を減らすより、現場の迷いと移動を減らすことです。品質に直結する水回りやリネンを削ると、ゲスト満足度を下げるおそれがあります。
- 清掃用具、消耗品、予備リネンの置き場所を写真付きで固定する
- ベッド・タオルの標準セット数を宿泊人数別に決める
- 物件ごとのチェックリストを1ページにまとめる
- 複数物件を同じ会社へまとめ、同一建物割引や回数割引を相談する
- チェックアウトとチェックインの間隔を確保し、緊急料金を避ける
- 消耗品を定番化してまとめ買いし、購入代行回数を減らす
外注と自分で清掃する場合の損益分岐点
自主管理の本当の費用は、「作業時間×自分の時給」だけではありません。移動、洗濯、在庫補充、問い合わせ、再清掃リスクも含めます。
自主管理コスト = 作業時間×時間価値 + 交通費 + 洗濯・消耗品 + 機会損失
たとえば、清掃3時間、往復1時間、時間価値2,000円、交通・洗濯・消耗品2,500円なら1回10,500円です。代行の総額が同程度で、空いた4時間を予約管理や集客へ使えるなら、外注に合理性があります。
Airbnbの清掃料金はどう設定する?
ゲストへ請求する清掃料金と、清掃会社へ支払う費用は別物です。Airbnb公式ヘルプによると、清掃料金は1予約につき1回請求され、ホストが設定します。また、1~2泊向けに標準より低い短期滞在用の清掃料金も設定できます。
予約数を増やしたいからと清掃料金を下げすぎると、予約のたびに赤字になります。一方、1泊料金を低く見せるため清掃料金だけを高くすると、支払総額で比較するゲストに避けられる可能性があります。Airbnbの清掃料金設定を確認し、宿泊料金と合わせた総額で競争力を判断しましょう。
民泊清掃で守るべき衛生・ごみ処理ルール
観光庁の民泊制度ポータルでは、住宅宿泊事業者に換気、除湿、清潔保持、定期的な清掃などが求められています。清掃を外注しても、事業者としての管理責任が消えるわけではありません。
また、民泊から出るごみは一般家庭ごみと同じ扱いとは限りません。たとえば江戸川区の案内では、民泊ごみを事業系ごみとして扱い、許可業者への委託や報告書提出を案内しています。所在地の自治体と清掃事務所へ確認し、家庭ごみ集積所へ安易に出さないでください。
契約前に確認したいFAQ
Q1.民泊清掃代行は1回いくらですか?
小規模物件でも、公開料金は1回5,500円(税別)から8,800円(税別)など幅があります。リネン、交通費、ごみ、消耗品、税を加えた総額で比較してください。
Q2.リネン代は基本料金に含まれますか?
含まれない会社も多いため、個別確認が必要です。洗濯を物件内で行うか、外部ランドリーを使うか、交換枚数はいくつかで料金が変わります。
Q3.清掃代行会社へごみ処理も任せられますか?
可能な会社はありますが、処理方法は自治体ルールと契約内容に従います。事業系ごみの収集運搬には許可が関係するため、誰がどの許可業者へ渡すのかを確認しましょう。
Q4.安い業者でも問題ありませんか?
価格だけでは判断できません。標準作業、写真報告、欠員時の代替、再清掃、損害補償まで確認し、同じ条件の試験清掃で比較してください。
Q5.見積もりで最も重要な点は何ですか?
1予約あたりの総額と追加料金の発生条件です。「○円から」ではなく、想定宿泊人数とベッド数を入れた通常時、繁忙期、緊急時の3パターンを出してもらいましょう。
まとめ:1回総額と運用品質で民泊清掃代行を選ぼう
民泊清掃代行は、基本価格だけでなく、リネン、交通費、ごみ処理、消耗品、緊急対応を足した総額で比較するのが正解です。まず同じ条件で3社へ見積もりを依頼し、写真報告、欠員対応、在庫管理、補償を確認してください。
衛生管理とごみ処理は法令・自治体ルールに関わります。安さだけで作業範囲を削らず、ゲストが安心して泊まれる品質と、ホストが継続できる費用の両方を満たす体制を作りましょう。
